最近、有名人の水かけリレー(ALSアイスバケツチャレンジ)で、難病ALS(筋萎縮性側索硬化症)が話題になりましたが、この本は、そのALSに侵されたモリー・シュワルツという教授が、今を生きる全ての人々にあてた提言集です。
「最後の時まで真剣に冷静に生きるにはどうしたらいいか」が、書かれていました。
挫折感に襲われた時の対処法や、過去にとらわれすぎず、目標や目的を持って人生を生きることの大切さなどが提言されています。
あなたがわたしの現在いる境地に到着したら、あの仏教の教えが不動の真理であることを悟るでしょう。「若い時、人はみな人間が死ぬことを知っているが、誰もそれを信じない」というのが、その教えです。人は死に直面した時に初めて、死を信じるのです。
確かに、自分はいつかは死ぬんだということは知識として知っているだけで、どこか他人事のような気持ちでいるのかも知れません。
実際、 ALSに関して言えば、1年間で人口10万人当たり約1人の割合で、新たにこの病気にかかっているそうです。遺伝の影響はあまりないようで、全ての人がかかりうる病気のよう。
そうなると、人ごとではないですよね。。。
もちろんALSだけではありません。病気にかからなくても、交通事故や事件に巻き込まれてしまうことだってあり得ます。
でもやはり、心のどこかで自分は大丈夫だろうと思っています。
完全に充実した生きかたをするための最良の準備は、いつでも死ねる準備をすることです。死が目前に迫ってくると、目的がはっきり認められるようになり、本当に重要な関心ごとがわかってくるからです。この文章にハッとしました。
故スティーブ・ジョブズ氏が講演の中で語ったとされる言葉を思いだしたんです。
過去33年間、私は毎朝鏡の中の自分に向かって『もし今日が自分の人生最後の日だったら、今日やろうとしていることをやりたいと思うだろうか』と問い掛ける。そして答えが「ノー」の日が続いたら、何かを変えなければいけないと思う。自分はいつか死ぬと思い続けることは、私が知る限り、何かを失うかもしれないという思考のわなに陥るのを防ぐ最善の方法だ
「いつでも死ねる準備」
「いつかは死ぬと思い続けること」
なかなか難しいことですが、心に留めて置くだけでも、
日々の何でもない生活に対する心構えが変わりそうです。