スリランカ初期仏教長老の
アルボムッレ・スマナサーラさん。
以前何かの対談本を読んだことがあったのですが、
断定的な言い方(書きかた?)がちょっと苦手な感じがして、
それ以来読んでいなかったのですが、
再度チャレンジしてみたら、おもしろくて最後まで一気に読みきりました。
断定的な書き方、という点では今回も同じですが。。。
(そう感じるのは私だけ?)
あと、合理的すぎて、人間的な心が通ってないんじゃないのか??
と感じるところもあり、
「いちばん強烈な罰、それは無視」
・・・とか(怖)
ところどころ背すじが寒くなりました。
達観すると、ぎゃーぎゃー怒るのではなく、
冷静に合理的に行動できるようになるみたいです。。。
一通り読んでみて、
これを全て実践できたら楽に生きられるようになるんだろうな、
と素直に思いました。
けど、世の中の人みんながこれを読んで実践して達観してしまったら、
それはそれで、つまらんかも。
とか思ってしまいましたが。。
だって、泣いて、怒って、仲直りして、
そういう人間臭さみたいなものがなくなってしまったら
なんだか味気ないことないですか?
と、こんな風に考えている時点で、
私の悟りはまだまだ遠い先なのでしょうネ。
でも、きっとこの本を実践しようと努力しても、
普通の人はなかなか簡単には実践できないから、
前向きに努力していると程良い感じになるかもしれません。
と、こんな風に書いていると、なんだか批判みたいになってしまいましたが、
そういうわけではありません。
これは実践しよう、って思う、目からウロコなことがたくさんあり、
もっと早く出会いたかった本だと思いました。
例えば・・・
ちなみに、ここでの「怒り」(パーリ語のdosa)は、喜びの反対の感情で、嫉妬とか、反抗心、とか、後悔なども含みます。怒りの感情をよく起こす文句だらけの人は、病気がちで、他人よりも先に老けてしまいます。まず内臓がやられるらしいです。
怒っているときは、智慧も湧いてこないし、明るさもないし、適切な判断もできないでしょう?その状態はもう、人間でも動物でもありません。怒り続けている人はもう、ただの「肉の塊」が動いている状態だそうです。
そういえば、強いストレス状態になると、脳の神経回路が遮断されてしまう、ということを脳関係の本で読んだことがあります。
で、どうすれば怒りをおさえられるかというと、
怒った瞬間に、「これは怒りだ。怒りだ」と観てください。そうすると、怒りは生まれたその瞬間で消えてしまうはずです。これが目からウロコでした。
怒りを抑えよう、とするのではなく、
あ、私、今怒ってる。と、客観的に気付けばいいんですね。
なるほど~。これは実践してみたいなあ。
で、そもそも怒らないためにはどうすればいいのか
それは「我=エゴ」です。エゴがなければ、怒りはそもそも成り立ちません。人間は必ず何かしらの肩書やエゴを持っていますが、それは自分の足枷でもあります。私が、私が、俺が、俺が、っていうのを捨てろってことですね。
簡単なようで、これがなかなか難しいんですけどね。
けど短い人生、怒りでムダにしたくないから、
これを機に、まずはしょうもないエゴ=プライドを
捨てるところから始めてみようと思います。